ウズラ（死体）写真

2012年11月2日10時頃、大野市街にて拾得されたウズラです（一般の方発見）。

野生のウズラは環境省レッドリストの絶滅危惧Ⅱ類に指定されており、野外で見ることは結構珍しいです（死体を含め、じっくり見たのは私も初めてでした）。

ただ、昔から飼育もされているため、街で見つけると篭脱けか野生個体か判断しかねます。識別できるんでしょうかね…。

現在は渡りの時期ですし、風切羽や尾羽に傷みがないので野生じゃないかな～とは思っていますがどうなんでしょう。

 

報告を受けてから死体を受け取り、計測・撮影したのち福井県自然保護センターに寄贈しました。

 

以下、状態や計測のデータおよび写真です。

 

 

ウズラ（メス，おそらく若鳥） 

○状態：羽毛にはほぼ損傷はなく、きれいに残っている。右前腕部（尺骨，橈骨）が

折れており、翼が皮でつながっているのみ。右胸部の気嚢が破裂しているのか、空気

を含んだ膨らみが見られる。おそらく飛翔中に右前方から何かに激しく衝突したと思

われる。

○計測値（㎜）

自然翼長：107.5

ふしょ長：28.8

尾長：45

露出嘴峰長13.3

全長：190

翼開長：290

○翼式：9≧10≧8＞7＞6＞5＞4＞3＞2＞1

翼羽は風切羽，小翼羽，初列風切羽，手根風切羽、初列雨覆，手根雨覆におそらく旧羽（幼羽

？）が残っているため、今年生まれの若鳥（1st．Winter）だと思われる。

○脂肪蓄積量：鎖骨間や脇にたっぷりと蓄積している状態

○頭骨の骨化はC～D（完全に骨化する少し手前）