ユキには狩猟の訓練などまったくしたことない。
だが、日本犬のユキは訓練をせずとも「狩り」への欲求は非常に強いものがあるらしく、我が家に来た40数日齢の時からすでに風に舞う枯葉を追い掛け回していた。
この猟欲を刺激してしまうと実に制御し辛く、何も「聞く耳」持たなくなる（←実は聞いているらしいが）。
ユキは現在7歳。
そろそろシニアの仲間入りだが猟欲はますます盛んで、山で放してやると臭跡を追ってあたり構わず動き回る。
日本犬は臭覚や視覚だけに特化したハウンド種などとは違い、臭覚、視覚、聴覚すべてをフルに使うようだ。
特に耳による探索は重要なようで、人には判らない気配を見事に察知して、よくカモやヤマドリを追い出してくれる。
今回もユキの動きが止まったので何を見つけたのかと楽しみにしていたら、行き先からはオシドリが数羽飛び出した。
鼻を動かしていないところを見ると、おそらく微かな物音に反応したのだろう。動きが固まり、一点を凝視して音の出元がどこなのか必死で探索する。
出元が判ったら（判らなくても？）一目散に疾走。
そして見事に追い出してしまう。
ひとしきり行動して、気が済んだら池で水浴び。
風呂嫌いなくせに…。自分からの水浴びはまったく平気なようだ。
ここの水はきれいからいいけれど、泥水でやられたに日にはちょっと堪らない。
日本犬は家庭犬としても飼育できる。
が、やはり山の中で動物を追いかけて疾駆する姿はたまらなくきれいだと思う。
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